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風邪とは・・・

[2023.05.27]

医療現場ではなく、一般の会話として「風邪を引いてしまって・・・」というのはよく聞かれます。では「風邪」とはなんでしょう?

Wikipedia をみると、

風邪とは、原因の 80 - 90% がウイルスの上気道感染症であり、主な影響は鼻に現れる。咽喉、副鼻腔、喉頭も影響を受ける可能性がある。症状はたいてい感染後 2 日以内に発生し、症状としては、咳、咽頭痛、くしゃみ、鼻水、鼻閉、頭痛、発熱、嗄声などが現れる。患者の多くは回復まで大抵 7 - 10日間を要し、一部の症状は3週間まで継続しうる。他に健康に問題がある患者は、肺炎に進行する可能性がある。(太字など、院長が一部改変しています)

・・・とあります。個人的には概ね妥当な記載だと思いますが、太字部分に対して私見を記載します。

まず前半の太字部分、「鼻水、のどの痛み、せきが出る」これら 3 つの症状が大事です。風邪であればこれら 3 つの症状が同じくらいの程度で自覚されます。のどの痛みがものすごく強い、とか、とにかくせきばかり出て呼吸が苦しいほど、など突出して一部の症状が強い場合は風邪らしくありません。

次に後半の太字部分、「症状の回復まで 7-10 日程度を要する」、これは同意です。本当に風邪で、免疫状態に問題がなければ必ず症状は回復します。経験上。2 週間たっても症状が改善していなければ、それは風邪ではありません。ですのでこの太字部分の「一部の症状は 3 週間まで継続しうる」と言われると少し違和感があります。3 週間も症状が続いていたら風邪、いわゆるウイルスによる上気道炎ではなく、自分なら他の原因がないか検索したくなります。

 

このようなことを記載したのは、

・風邪らしいと思ったら、患者さんの症状をしっかりと聞いて確認するため問診が非常に大事であること

・風邪の確定診断には 7-10 日程度の時間が必要であるため、一度の診察で病名を決めるのは難しく、必ず再診して経過を確認することが非常に重要であること

・1-2 週間症状が継続、特に症状がさらに悪化するような場合は他の原因を積極的に検索するほうが安全であること

以上を皆様に知っておいて頂きたいと思ったからです。

 

・・・風邪は奥が深い!

 

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