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おくすりも重要ですが、それ以上に大切な 4 つの生活習慣について

[2023.10.22]

当院には糖尿病・高血圧・脂質異常症などのいわゆる「生活習慣病」患者さんが多数来院されています。

そういった方には薬物治療として日々のおくすり処方をさせていただくのですが、それよりも重要なのが毎日の生活に関する指導です。

すなわち喫煙や食事、運動に睡眠などについてです。

●喫煙・・・これは言うまでもなく、禁煙を指導します。喫煙のメリットとしてよく「ストレス解消になる」とおっしゃる方がいますが、これは科学的には誤っており、実際には、「喫煙者はタバコを吸うことでニコチンなどの化学物質依存体質を形成し、それにより不足した化学物質をタバコを吸うことで解消している」というマッチポンプ状態になっている、ということを示唆するデータがヒトを対象とした研究で示されています。

●食事・・・これが最も難しいですね。日々 2 食なり 3 食なりをすべて「栄養学的に正しい」とされる献立で過ごすことは至難の業です。特に毎日忙しい現代人には毎日の自炊はなかなかできません。現在、いくつかの食事提供サービスがあり、それなりに栄養価も計算されているようですが、自分が調べてみたある会社の食事は塩分がだいぶ高かった(1 食 4 g 以上ありました)のが気になりました。日本の食事は美味しいと言われますが、それなりに高い塩分がその美味しさの源になっている面があり、味と成分のバランスをとるというのは非常に難しいのですが、レンチンレシピといわれるようなものは塩分が高い傾向が多いのかもしれません。

●運動・・・カラダを動かしたときに感じる「キツさ」を示す指数としてメッツ(METs: metabolic equivalents) という単位があります(厚生労働省のホームページにあります https://e-kennet.mhlw.go.jp/wp/wp-content/themes/targis_mhlw/pdf/mets.pdf)。18〜64 歳では、この指数で 1 習慣に 23 METs の運動をすることが推奨されています。例えば単なる散歩ですと 3 メッツなのでそれを 1 時間やって 1 週間毎日行うと 21 メッツとなり、あと 2 メッツで 1 週間の必要運動量目安を超えます。最近の研究では、「少し負荷をかけること」の重要性が提唱されており、ただ歩くよりも軽くてもよいのでジョギングしたり、歩くとしても坂道や山道を登るほうが身体機能を長く保てるというデータが出始めています。いずれにしても、一度この METs を意識して日々のエクササイズルーティンを決めてもよいかもしれませんね。

●睡眠・・・以前のブログ(2023/8/30 , 2023/9/5 )で触れたのでご覧いただければと思います。入眠時刻をなるべく一定にするのがよいと思います。

当院に限らず、医療機関を受診すると「またうるさいことを言われるから嫌だな」と思うこともあると思います。当院院長はなるべく平易な言葉でわかりやすく現時点でわかっている「その患者さんにとってよいこと」を助言するようにしますが、その患者さんの「生き方・ポリシー」のほうが重視されるべきだと考えています。是非ご自身の考え方やポリシーなどの譲れない部分やこちらの考慮してもらいたい部分がありましたら遠慮なく教えてください。患者さんとわれわれ医療スタッフが協調しながら診療を進めていくのがベストかと思いますので是非今後ともよろしくお願いします。

 

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