メニュー

100 歳以上の方を採血すると。。。

[2023.11.01]

ケアネットという、医療者向けの記事(ケアネット 稲川 進 による)に次のような記載がありました。

「100 歳を超える長寿者(センテナリアン)とそうでない人の違いはどこにあるのだろうか。スウェーデン・カロリンスカ研究所の村田 峻輔氏らの研究グループは、AMORISコホート参加者のバイオマーカー情報を最長 35 年間追跡調査し、その結果を報告した。センテナリアンは、総コレステロールと鉄の値が高く、グルコース、クレアチニン、尿酸などの値が低いことが判明した。Geroscience誌 2023 年 9 月 19 日号に掲載)」

このなかで、総コレステロール値について、100 歳長寿者においてその値が高いとあります。

当院も多数の 85〜90 歳超え患者さんを診ておりますが、確かに元気な方は総コレステロール値がやや高い傾向があります(データを正確に解析したわけではありませんのでこれからまとめてみようと思います)。

コレステロールについては一般的に「低いほうがよい」というなんとなくの印象があります。しかしながら進行したがんや感染症ですとときに正常範囲より低値となるため、大きなサンプルを用いて比較をすると、「コレステロールが低いひとのほうが生存期間が短い」という結果が出ることがあります。

ただ、100 歳を超えるような「超長生き」になるためにはもしかするとコレステロールが少し高いような「食欲旺盛なひと」のほうが有利なのかもしれません。

ただ、それより若い方、特に最近増えている 30〜50 代の高コレステロール血症の患者さんには食事・運動などの生活指導ならびに必要なときは薬物治療を提供したいと思っております。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME