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『恍惚の人』(有吉佐和子 先生)再読ーその 1 祖母が好きだった作品

[2024.01.27]

院長は片親家庭で育ち、母親は高校教師として多忙な日々を送っていました。そのため院長の人格形成や多感な時期の精神的成長に大きな役割を果たしてくれたのが、当時の一番の話し相手であった母方の祖母、富佐子おばあちゃんでした。

孫からみても本当にアタマの回転が速い、聡明な方で、口癖は「わたしは本当は女子高等師範学校(現在のお茶の水女子大学)に行って学校の先生になりたかった」でした。91 歳で亡くなるまで、とにかく年がら年中本を読んでいました。

その祖母が好んで読んでいたのが有吉佐和子先生の作品で、今回再読した『恍惚の人』の初読は院長が中学 1 年、1989 年頃であったと記憶しております。祖母から「面白いから是非読んでみなさい」と言われて渡されたことを覚えています。言わずと知れたベストセラーで、1972 年発売当時は 200 万部ほどを売り上げたそうです。

内容は wikipedia をはじめ、数々のレビューがネット上にありますので記載しませんが、「高齢者の認知症(当時は痴呆症とよばれた)や介護の問題を正面きって取り上げて成功した初めての物語」です。

認知症が進む義父をなんとか支えながら家庭や職場でさまざまな仕事をする主人公の立花昭子、その周辺の人物像が真に迫ってくる作品です。まるで立花家の一員になったような臨場感で読み進めていくことができます。

この作品は森鴎外先生の『高瀬舟』と並んで、院長が大学受験の頃、入試小論文対策のための ”必読書” と言われていましたが、むべなるかなと思います。

発表後 50 年以上経過した今でも通用するこの名作について、あと 2 回ほど、本ブログで取り上げてみたいと思います。

現在手元にあるのは新潮文庫・昭和 60 年 8 月 15 日 十四刷 です。祖母と自分が何回も読んだのでだいぶカバーがくたびれています。

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