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いちどやってみるとまあ面白いですがあまりこれを重視すぎると落とし穴にハマりそうな性格タイプテストを受けてみました。

[2025.07.09]

「すべての人間はタイプに分けられる」。たしか『ドラゴン桜』の桜木先生が受験に向けていよいよ大詰めというところで水野と矢島の2人をそれぞれ「水野は本番に強いタイプ」「矢島は本番に弱いタイプ」であると同僚の井野先生に教えるシーンがありました。そのうえで「タイプがどうあってもそれぞれに対応する教育方針がある」みたいなことも言っていました。院長はこれについて、基本的には賛同できます。どのようなヒトでも "◯◯ なタイプ" みたいなカテゴライズはできるような気がするからです。

そんな院長ですが、最近 MBTI を受ける機会がありました。MBTI(Myers-Briggs type indicator、マイヤーズ=ブリッグス・タイプ指標)、ご存知でしょうか。これは、ユング心理学をベースにした性格タイプ指標で、人間の性格を以下の 4 軸で 8 タイプに分類します:

  • 外向(E)か内向(I)か:人と関わってエネルギーを得るのか、一人で過ごして回復するのか

  • 感覚(S)か直観(N)か:具体的な事実に重きを置くか、アイディアや全体像を重視するか

  • 思考(T)か感情(F)か:論理で判断するか、気持ちで判断するか

  • 判断(J)か認知(P)か:計画的か柔軟的か

この 4 つの軸の組み合わせで、16 タイプに分けられるのがMBTIの基本構造です。「医療事務さんは ISFJ(内向・感覚・感情・判断) が多い」とか「外科医は ESTJ (外向・感覚・思考・判断)の傾向が強い」とか言われることもありますが、さて実際はどうでしょう。医療業界でもこういったタイプ分けを使うとすればどのような使い方がよいでしょうか。

まず、医療の現場というのはいろいろな人が協力して成り立っています。医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、事務スタッフ、清掃スタッフなど。それぞれが "よい医療" を実践するためには不可欠な役割を担っています。でも、それらのヒトビトは業種も立場も知識も経験も志向も年齢も、ときには最終的な診療のゴールも違うからこそ、衝突も起きやすい。

そんなとき、「あの人のタイプは〇〇だから、ああいう言い方のほうが伝わるかも」のような感じで MBTI、もしくはそういったタイピングを参考にできれば、チームのストレスはグッと減るかもしれません。

たとえば、こんな使い方:

コミュニケーションスタイルの理解に

  • E タイプの医師は、カンファレンスでどんどん意見を言いたがる傾向がある。⇒ カンファで "言い過ぎてしまう" ことがあり得るのであとでしっかり本心というか、コアの内容を確認する。

  • 一方で I タイプの医師は、発言は少なくても、後で一人で熟考してしっかり判断する ⇒ カンファでの沈黙=やる気がない、とは限らないのであとでしっかり熟考したあとの結論について確認する。

② ストレス耐性と対処法に

  • J タイプは予定通りに進まないとイライラするので、急患が続くとストレスフル。

  • P タイプは逆に、予定が変わるのが当たり前だと思っているので、急な変更にも柔軟。

⇒ 部署の運営方針を考える際に、こういう特性を知っておくと有用です。

③ 教育やマネジメントに応用

  • S タイプの新人ナースには、「まず基本を忠実に」を重視して教えると飲み込みが早い。

  • N タイプの医師には、多少自由に考えさせる方が力を発揮する。

⇒ 教える側も「相手のスタイル」に合わせられると、育成がスムーズになります。

しかし、ここで注意しなくてはいけないのは MBTI などのタイピングは “診断” ではなく “傾向” を見ているだけということ。「あなたは INFP だからリーダーに向いてません」とは決めつけられませんし、日によって気分も違います。実際に MBTI を同じヒトが 1-2 ヶ月あけて行うと結構異なる結果が返ってくることは普通にあります。「昔は ISTJ だったけど、今は ENFJ かも」なんて話もよくあります。こういったツールは “人を知るためのツール”であって、“人を分類するラベル” ではない、ということを踏まえて使ったほうがよいでしょう。

まあこういったツールは、結論から言うと "うまく使えば、けっこう役に立つ" ということでしょう。ただし、あくまで「参考資料」として。医療という命に関わる仕事において、人間関係のストレスは患者さんへの影響にもつながります。MBTI は、コミュニケーションを円滑にしたり、ストレス要因を予測するための一つのツール。まあ「このスタッフはこういう傾向があるんだなぁ」くらいにしておいたほうがよさそうです。そしてタイプにこだわることよりも、「人ってみんな違うんだな」という前提を大事にすること。そのことを忘れずに今後もクリニックの HR(ヒューマンリソース)をマネジメントしていきたいと思います。

 

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