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今週末は温故知新を実践すべく、漢方の古典や昔読んだ古文にチャレンジしてみようかと思っています。

[2025.09.12]

院長が歴史が好きです。これは通っていた小学校にあった『まんが 日本の歴史』を小学生時代に、中央公論社の『日本の歴史』全 26 巻を高校時代に読破したことがきっかけです。歴史のもつ "ストーリー性" が大好きなのです。最近読んだ漫画も『チ。ー地球の運動についてー』『ヒストリエ』『風雲児たち』『新九郎奔る!』『センゴク』『へうげもの』『卑弥呼ー真説・邪馬台国伝』『7 人のシェイクスピア』『蒼天航路』『ふしぎの国のバード』『進撃の巨人』『ようこそ!FACT(東京 S 区第二支部)へ 』『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん』でした(「ほぼほぼ歴史モノですねー」とか言いたかったのですが、それ以外にもたくさん読んでいたので断念します)。

院長の漢方好きは、漢方を学ぶことが歴史を学ぶことにニアリーイコールな気がするからかもしれません。日本における漢方医学の歴史は仏教も含む大陸の文化が導入された 6 世紀に始まったと考えられています。当時、お隣の中国は圧倒的な世界の最大国のひとつ。強大な隣国を持つ日本は、遣隋使・遣唐使を盛んに送ることで(記録が残っていないのでよくわかりませんが、おそらくはかなり未開な医療であった当時の水準からみると)極めて定型化され、整理されていた当時の中国医学を、おそらくできる限り持ち帰ったのでしょう。701 年の大宝律令では、その中に医療制度に関する法令である『医疾令』が定められ、各医療分野の修学期間が定められました。例えば「大療」と呼ばれる、現在の内科的分野は 7 年、「創腫」と呼ばれる現在の外科学的分野は 5 年の修学が必要と定められています。この法令だけをみると、当時の医師は官学で養成され、育成された官医を全国に配置して医療に従事させようとする方向性が認められますが、実際にはこのような制度は実効性がなく、いわゆる「モグリ医者」、すなわち国が認めるような修学期間を経ることなく医師になる者が跡を絶たなかったようです。これは、官医だけではとても数が足りなかった、ということも関係していると思われます。

平安時代には、世界最古の長編小説が『源氏物語』とされていることからもわかるように、国風文化と呼ばれる日本の "オリジナリティ" が花開き、その頃医学書が編纂されたと記録されています。しかし、これは本当に残念ながら応仁の乱をはじめとする京都における数々の戦乱や、政争による貴族層の没落などにより、現代には伝わっていません。もしこの時代の日本人(主に記録に残されているのは京の都周辺の貴族たちでしょうけども)がなにか病気やケガに見舞われたときにどのように治療しているのか、ということを解き明かす文献があれば相当面白いのですが・・・。そんなわけで現存する最古の本邦における医書は丹波康頼の『医心方』(984 年)まで下ります。院長は『医心方』現代語訳の第一人者・槇佐知子 先生の訳書を部分的に読んだことがありますが、現代にも通じる内容が記されており、 素晴らしい内容です。丹波康頼が中国伝来の医学書をすべて読破し、それらを底本として編纂しているのですが、しっかりと日本独自の風土や文化を取り入れた治療が紹介されているところがすごい。ちなみに院長が大好きな映画・『砂の器』の主演である名優・丹波哲郎氏はこの丹波康頼の 1000 年後の子孫です。

・・・おっと、歴史について述べていたらいつの間にか平安時代までたどり着いてしまいました。歴史について書いていると楽しくて時間を忘れてしまいます。昨日紹介した、東海大学の野上先生からお借りした本が創元社の『(東洋医学選書)類聚方広義・重校薬徴』、吉益東洞 原著・尾台榕堂 校註・西山英雄 訓訳です。初版が 1976 年 2 月 5 日でお借りしたのが 1992 年 10 月 10 日 第五刷 です。類聚方広義(るいじゅほうこうぎ、1856 年)は、14 代将軍・徳川家茂の侍医であった尾台榕堂(おだいようどう、1799~1870年)先生の著書で、古方派(17 世紀に興った漢方医学の一派で、現在に至る漢方医学の主流派)の考え方が問われる症例問題が頻出する漢方専門医試験(院長は来年受験する予定です)の勉強にも役立つほどのベストセラー古典です。

すべてを読むには院長の古文読解力が足りなさ過ぎるため、まずは目次や重要な部分に目を通し、この名著のエッセンスだけでも身に付けられるよう励みます。大学受験で培った古文の知識が 30 年振りに役立っていることに受験勉強のちょっとした奥深さを感じながら。

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