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医療経営は "毎年" ではなく "毎月" にして短い期間で振り返ったほうがなんとなく緊張感が持続してよい結果になるような気がしています。

[2026.01.23]

2025 年が終わり、1 月になると 3 月の確定申告に向けていろいろな「年間の統計データ」が出てきます。当院でも税理士さんを中心にいろいろな医療経営データを出してくれますので、それを 2026 年の参考にしたり 2025 年の目標と照らし合わせたりします。それをみるとなんだか 1 年間の通知表を見せられているような気分になります。院長は、小学生時代はあまり覚えていませんが、中高生の頃は通知表成績がだいぶ良かったほうなのであまり終業式に緊張するということはありませんでしたので、ようやくこの年になって「決して優秀とはいえない通知表を見せられる」気持ちがわかりました。・・・学生時代の偏差値ごときを誇ってしまってすみません。その時代の評価など、この年齢になると全く意味がないことくらい、わかっております。

こういった経営データをみるときというのは、医療を取り巻くこの厳しい環境のなかでは結構緊張することです。今年は「よくできました」ではなく「もうちょっとがんばりましょう」的な通知表でした。まあどの医療機関でも、トップがそういった集計をみて「自分を褒めてあげたい ♪」とか思っていたらちょっと気持ち悪いので、がんばりましょう、でいいじゃない、とか思う今日このごろです。

さて、いろいろなデータのなかで診療数を見ると、たいてい毎年 11, 12 月が多くなります。それは下記のような理由によります。

(1) いわゆる "感冒" が増える: この頃から気温と湿度が下がります。そうなるとウイルスは元気に、ヒトの粘膜など防御機構は抵抗力がやや低下しますは。それにともないアデノウイルス、RS ウイルス、ライノウイルスなどのよくある "かぜウイルス" 感染症が増えます。そして当然ながらインフルエンザや新型コロナウイルス感染症も増加(今年は特に 11-12 月のインフルエンザがすごく多かったです)します。

(2) 年末にむけての "追い込み" が影響か: 誰しも「気持ちよく新年を迎えたい」もの。年末に向けて仕事が立て込み、睡眠不足・飲酒機会増加・外食続きという “個体の免疫機構からすると不利なイベント” が増加する傾向に。さらに「年末休み」に向け、たとえた少し体調を崩しても「(もうすぐ休みだから)今はまだ休めないのでなんとかして乗り切ろう」的な心理が働き、本格的に体調不良になる方が多くなるのかもしれません。

(3) "駆け込み受診" の増加はあるかも: 会社の健康診断の再検査、治療中断していた慢性疾患の「年内に一度診てもらおう」という駆け込み受診。これも (2) と同様、「気持ちよく新年を迎えたい」という心理がそうさせているのかもしれません。さらに年末年始に向けて「薬が切れないように」「(喘息などの)発作が起こっても対応できるように」という需要もこの時期は集中します。特に今年のようにいわゆる「年末年始休み期間」が長い場合は。

ただ、当院のデータを診る限り、予想よりも大きく診療数に影響していたのが

(4) インフルエンザや新型コロナウイルス感染症に対する予防接種

でした。秦野市では(だいたい他の市町村でも)10 月 1 日からインフルエンザ・新型コロナウイルスワクチンの高齢者定期接種が開始されますが、10 月ではなく「これから流行するであろう」12 月・1 月に向けて 11 ・12 月に接種される方が圧倒的に多いのです。

この定期接種、いろいろと批判される方がおられ、院長も問題がまったくないとは思っていません(副反応のことなど)が、ここ 20 年のデータをみる限りは(新型コロナウイルスが流行した 2020-21 シーズンを除いて)その効果は米国 CDC(疾病予防センター)による、かなりしっかりした検証により認められている、といえます。

しかも、たとえば英国では「高齢者」としてのターゲットを 75 歳以上に絞っていたりするのですが、日本は 65 歳以上で、「対象選定がやさしい」国。さらに上述のように、インフルエンザはずいぶん前から高齢者の定期接種としての実績が積み上がっており、秋冬のワークフロー(予約→予診→接種→請求)が医療機関側に馴染んでいるワクチンと言えます。こういった習慣はわれわれ医療従事者が毎年ワクチンに対する注意喚起をする手間が省けるので、現場の円滑な運用につながります。

今後世界のグローバル化は止まらず、新型コロナのようなパンデミックはいつ起こるかわかりません。そんななか、国や自治体主導のワクチン接種は国民生活を守るうえで大切な医療資源です。新しいワクチンが次々出てくる変化の目まぐるしい分野ですが、院長もプライマリ・ケアを担う開業医として常に知識をアップデートしていこうと思います。

あ、予防接種といえば、ちなみに今年度帯状疱疹の定期接種対象となる方へ!以下の方々です。

65歳 1960(昭和35)年4月2日生〜1961(昭和36)年4月1日生
70歳 1955(昭和30)年4月2日生〜1956(昭和31)年4月1日生
75歳 1950(昭和25)年4月2日生〜1951(昭和26)年4月1日生
80歳 1945(昭和20)年4月2日生〜1946(昭和21)年4月1日生
85歳 1940(昭和15)年4月2日生〜1941(昭和16)年4月1日生
90歳 1935(昭和10)年4月2日生〜1936(昭和11)年4月1日生
95歳 1930(昭和5)年4月2日生〜1931(昭和6)年4月1日生
100歳以上 1926(大正15)年4月1日生 以前

対象期間は 2026 年 3 月 31 日まで、あと 2 ヶ月ちょっとしかありません。特に効果が高いとされ、2 回の投与が必要な不活化ワクチンは初回投与から 2 ヶ月以上あけないと 2 回目投与分が定期接種として助成されません。接種を考えていて上記対象年齢に該当される方は 1/30 までの接種が必要条件となりますのでお早めに!

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