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"善い政治" を実践してほしいと願う

[2025.01.29]

これまでの勤務医人生で政治・経済についてはあまりちゃんと勉強して来なかった自信(?)があるのですが、開業すると保険診療点数や各種補助金制度など、いろいろな制度についての知識がクリニックを経営していく上でものすごく必要になります。そのため最近は、勤務医時代にはあまり知らなかった時事ネタに関する記事をオンライン新聞で読むようになりました。

そんな折、「高額療養費制度の上限額引き上げ」についての記事がありました。これは がん など悪性腫瘍に対する手術・長期にわたる心臓手術後リハビリや抗がん剤治療など、高い医療費がかかる場面において、患者さんの強い味方になっていた制度のひとつです。

たとえば 70 歳の方が手術をうけて 1 ヶ月の医療費が 100 万円かかったとしましょう。この方が年収 370〜770 万円の場合 3 割負担となり、30 万円を医療機関窓口で支払うことになります。しかしながら年度末の確定申告をすれば高額療養費として 30 万円のうち 212,570 円が帰ってきます。すなわち実際の自己負担額が 87,430 円で済むという、「高額な医療費がかかったとしても個人が負担しなければならない医療費には上限を設けますよ」という制度となっています。これにより毎月窓口では 3 割負担しなくてはいけなくてもあとで還付されるお金が比較的大きいので安心して診療が受けられるようになっています。

しかし、今年の 8 月から高額療養費制度の上限額が引き上げられることが先月、厚生労働省により大筋で固められました。

国民民主党の玉木さんや榛葉さんが主張しているように、「国民の手取りを増やす」ことをせずにひたすら税金や社会保険の負担額が増えていくというのは本当に残念で、やはり「よい政治」には「国民の税負担を減らす」ということが含まれて然るべきかと、政治・経済については音痴の院長は愚考します。

院長が好きな "幕末の三舟" のひとり、勝海舟の言葉を紹介いたします。

「信長といふ男は、流石に天下に大望を持つて居たゞけあつて、民政の事には、深く意を用ゐて、租税を軽うし、民力を養ひ、大いに武を天下に用うるの實力を蓄へたと見える」(『海舟先生氷川清話 続々編』(吉本 襄 編)、国会図書館デジタルコレクションで全文読めます: https://dl.ndl.go.jp/pid/781231/1/1)。信長は天下布武のために軍備を拡張しましたが、民に重税を課したという記録は全くなく、むしろ楽市・楽座にみられるような「民間人の自由な商業活動」を推進しました。

作家の 井沢元彦 さんも述べていますが、「今も昔も善政とは減税のこと」ということを、今一度政治家の方々に噛み締めて頂きたいと切に願います。日本人は手元にお金があればちゃんと経済が回るような使い方をするでしょうし、手取りが増えて家計状態が改善すれば少子化にもそろそろ歯止めがかかるのではないかとこれまた愚考している院長でした。

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