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小田原駅で目にした "代表的日本人"

[2025.01.30]

本日私用で小田原に行ってまいりました。当院最寄りの渋沢駅から電車で 20 分くらい。新幹線に乗るときはいつも利用している駅です。個人的には、院長の母親がこの小田原駅が最寄りの学校で長いこと数学教師をしておりましたので、子供のころから何回も訪れている、懐かしさを感じる街です。最近は観光で来られた外国の方も多くみられ、箱根の入口・神奈川県西部の中心としての賑わいがみられていいました。小田原城周囲は特に。その小田原駅構内で見つけた "代表的日本人" についてのハナシを。

 1961 年のこと、かのジョン・F・ケネディ大統領が日本人記者とのインタビューで「尊敬する日本の政治家は?」という質問に対してすぐに "Yozan Uesugi(上杉鷹山)" と答えたのは有名です。2013 年 11 月に駐日米国大使に就任した、ケネディ大統領の長女であるキャロライン・ケネディが「父は江戸時代における米沢藩の名君、上杉鷹山を尊敬しており、大統領就任演説の内容にも彼の方法論は影響を与えていた」と述べていますので、上杉鷹山の事績をケネディ大統領はかなり詳細に調べ、参考にしたものと推測されます。ケネディ大統領はアイゼンハワー前大統領在任期に始まった不況脱却を期待されていたため、江戸時代に極貧の米沢藩を立て直した上杉鷹山と我が身を同じような立場として捉えていたのかもしれません。

では上杉鷹山をケネディ大統領に紹介したのは誰でしょうか?これはわかりませんが、おそらくある有名な一冊の本が大いに関わっていることが容易に想像できます。1894 年、内村鑑三による英語で執筆された著作、 "Representative men of Japan(放題は『代表的日本人』)" です。内村がその「代表的日本人」に選んだのが,上杉鷹山のほか,西郷隆盛,中江藤樹,日蓮,そして本日院長が小田原駅構内で見つけた銅像となっている二宮金次郎でした。院長の世代(1970 年代うまれ)以前のひとたちならばたいていは小学校で見たあと「薪を背負って歩きながら本を読む金次郎像」のあのひとです。

ちなみに最近は「歩きスマホなどを助長する」「子供が働くのを礼賛するのは現代の社会状況から好ましくない」などの理由から二宮金次郎像は小学校から消えていっているようです。ただ、農政家・経世家として、また人格者としてすぐれた人物であった金次郎。ときに飢饉の発生を予測し、数百をこえる農村の生産性向上や廃農地域の復興など、現代医学でいえば公衆衛生学的にもすぐれた業績を残した方ですので、「現在の価値観」のみで銅像をわざわざ撤去しなくてもよいのではなかなぁ、と愚考します。

最後に、昨日のブログにも登場していただいた 勝海舟 による二宮金次郎 評を。"二宮尊徳には一度会ったが、至って正直な人だったよ。全体あんな時勢には、あんな人物が沢山出来るものだ。時勢が人を作る例はおれはたしかにみたよ"(Wikipedia によると海舟全集にこの評があるらしい) だそうです。率直にモノを言う海舟がこのように言っている金次郎さん、きっと傑物であったのだろう、と思いを馳せて本文を閉じたいと思います。

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