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患者さんと医療者双方にとって有益なシャペロン制度

[2024.12.27]

泌尿器科診療ではしばしば、性別を問わず、患者さんの下半身・局部を視診する場面があります。院長が研修医の頃は、たとえば女性の骨盤臓器脱の手術目的で入院された患者さんを、自分ひとりで病室に行って初対面にもかかわらず「病棟で担当させていただく駒井です。すみませんが早速陰部の診察をさせてください」とか言って下半身の視診や内診、ときに超音波検査などを行っていました。

2005 年頃には「男性医師が女性の婦人科・泌尿器科臓器を診察するときは必ず女性スタッフ(医師でも看護師でも検査技師でもよいので)を同伴させること」という風潮になり、さらに 2010 年代には下半身の診察にかかわらず、胸部や腹部、ときには上肢の診察をするだけでも異性の患者さんに対しては患者さんと同じ性別の医療スタッフを同伴させること、なりました。

最近は LGBTQ などジェンダーに関する多様性に対応するために「患者さんの性別を問わず、とにかくひとりで診察してはダメ。スタッフ同席のもとに行うこと」という感じになってきました。これはときどき報道される「医師による診療をかたったわいせつ行為」を防ぐのはもちろん、われわれ医師も「濡れ衣」を避けるために重要な予防措置と思います。こういった風潮もあり、当院では院長の診察時はほぼ 100% 隣にスタッフがついており、患者さんに安心していただけるようにしています。

欧米ではこういった「患者さん・医療提供者双方にとっての証人」役が医療機関内に数多く在籍しており、"シャペロン(chaperone)" と呼ばれています。これは、Wikipedia によると「シャペロンとは元来、西洋の貴族社会において、若い女性が社交界にデビューする際に付き添う年上の女性を意味し・・・」とあり、医療従事者でもよいし、一定のトレーニングモジュールを終了している非医療従事者でもその役目を担うことができます(英語ですが YouTube にわかりやすい動画あり

当院ではさしあたって当院で勤務しているスタッフがシャペロン役をつとめますが、彼らはしっかりと診察におけるマナーやルールを勉強したうえで入っておりますのでどうかご安心ください。

右に立っているスタッフがシャペロンのイメージ。院長が見学したことがあるシカゴ大学では 18 歳未満の患者さんでは必ずシャペロンが付き添っており、医師が彼ら抜きで陰部や女性の胸部を診察するとかなり高額の罰金が課せられる、とのことでした。

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