COVID-19 感染リスクにつながる行動ーもう一度復習
発熱外来の患者さんをすべて受け入れることができず申し訳ありません。来年からスタッフ増員となる予定ですのでできるだけ対応できればと思っております。
現在当院の発熱外来に来院された患者さんのうち、インフルエンザもしくは新型コロナと診断されるのは 70-80% ほど。陽性のうち、インフルエンザが 80% を占めます。
インフルエンザ予防としての行動様式について、新型コロナウイルス感染真っ最中であった 2021 年の論文で復習してみましょう。
JAMA
ここでは「感染者と接触歴なし」群で新型コロナウイルス感染との関連が認められた行動を調整オッズ比(感染リスクを示す数値と考えてよいです)順に並べてあります。リスクの高い順に記載すると・・・
- バーまたはカフェの利用(調整オッズ比 3.88、以下同様)
- レストランでの食事(2.82)
- 教会での集会(1.68)
- ジムの利用(1.64)
- 公共交通機関の利用(0.93)
- オフィスでの業務(0.91)
- 10 人以下でのルームシェア(0.87)
- 美容室等のサロン利用(0.78)
ということで、「ディスタンスが小さい」「マスクなし(飲食の場)」「密」「体液付着」あたりがリスクと考えてよさそうです。逆に 5. 電車などの公共交通機関利用以下はあまりリスクにはならないと思われますが、米国アトランタからの論文ですので東京のような超満員電車などをこの研究にあてはめるのはどうかとも思います。論文の解釈というのは本当に難しいですね。
インフルエンザは院長も 2018 年に罹りましたが、本当に寒気と倦怠感でえらい目にあいました。次のブログでは予防について書いてみようと思います。
図は神奈川県衛生研究所のウェブサイトから。県内の流行状況を確認できます。
ただし、厚生労働省のページなどもそうなのですが、日本のこういった公的機関のグラフはあまり見やすくありません。
米国 CDC のグラフィック ↓ などを是非参考にしてほしいと思ったりしています。。。
12-18 歳の新型コロナウイルス感染症について、ワクチン接種により入院リスクを 93% 減らせること、入院している 12-18 歳の 97% がワクチン未接種であること、集中治療室入室を要した症例でワクチン接種者はひとりもいなかったことがすぐに分かるシェーマになっています。