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高血圧

高血圧

血圧の記録用紙はこちら ※pdfファイルになります。ご自身で印刷して使用してください。

 まず、初めに高血圧の定義から。

高血圧学会のガイドラインでは家庭内血圧(自宅で測定する血圧のこと)で135/85mmHg以上、診察室血圧で140/90mmHg以上とされています。

 

次に測定方法について。日本高血圧学会で推奨されている測定方法は

①起床して排尿後に2-3分経って落ち着いた状態

②二の腕に巻くタイプの血圧計を使用

③椅子に座り手に力を入れずにリラックスした体制

④可能なら2回測定して平均を記載になります。

 

高血圧は大きく分けて2種類に分類できます。

原因が一つに定められない本態性高血圧と、原因が明らかな二次性高血圧

多くの日本人が本態性高血圧と言われています。

本態性高血圧は食生活や運動などの生活習慣が予防・治療にきわめて重要です。

 

二次性高血圧の原因

①腎臓の働きが悪くなって塩分や水の排出がうまくいかない場合

②副腎など内分泌腺の病気で血圧をあげるホルモンが増加している場合

③血管の病気が原因の場合

④ほかの病気で内服している薬が原因の場合など、様々ですが原因に対する治療を行うことで血圧も改善されることが期待できます。

 

血圧を下げるには食習慣や生活習慣の是正(塩分を控える、野菜や果物を積極的に摂取、BMI25以下の体重コントロール、アルコールの多量摂取を控える、1日30分/週180分以上の有酸素運動を行う、禁煙する、夜間の睡眠をしっかりとる、ストレスを減らす)などがご自身で行える方法。

 

薬物治療は大きく分けて

①ARB/ACE阻害薬(血管を収縮させる物質を抑える)

②βブロッカー(心臓の働きを抑える)

③カルシウム拮抗薬(血管を広げる)

④利尿薬(血管から食塩と水分を減らす)

の4種類があります。

 

それぞれの主な副作用

①カリウム値の上昇(ARB)

咳や血管の浮腫(ACE阻害薬)

②呼吸器疾患の悪化、糖脂質代謝異常

③動悸、ほてり、足のむくみ、歯肉の腫れ、便秘

④尿酸値の上昇、カリウム値の低下

などが挙げられます。

 

これらの副作用がより強く出ていないかを診察時の問診や採血結果などから確認しています。

 

他院から初めて来られた患者さんや、健診などで高血圧を指摘された患者さんには採血以外にも心電図や胸部レントゲン、尿検査を行います。

 

高血圧が体の臓器にどの程度影響を与えているのか、つまり治療を開始するにあたってどの薬を選ぶべきかを確認するために行っています。

 

家族歴や高血圧を長期間そのままにされていた方には自費になりますが血管伸展性検査(脈波)を推奨することがあります。

 

血圧の薬は一度始めると、やめることがなかなか難しい薬ではありますが、血圧の推移や副作用の程度を確認して減量したり、2種類以上の薬が1つになっている合剤を使用するなど、薬をなるべく増やさないように治療方法を工夫しています。

 

先述した通り、高血圧は生活習慣が大きく関わってくる疾患ですので、患者さん自身の協力も非常に大切なものになってきます。医者や当院スタッフだけでなく、患者さん自身も一緒に二人三脚、三人四脚での治療を進めていきましょう。

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