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はじめてサプリメントをためすひとにおすすめービタミン D

[2024.10.09]

新型コロナウイルスが流行した 3 年ほど前、ビタミン D が感染予防と関連があることを示唆する論文が発表されました(https://journals.plos.org/plosmedicine/article?id=10.1371/journal.pmed.1003605)。この論文には交絡因子(ビタミン D 以外の変数、例えば被検者がどのくらい手洗いしたか、をはじめとする予防的行動など)について定量化されておらず、積極的に「ビタミン D は感染予防につながる」とはとても結論づけられません。

しかしながらビタミン D が「日本人が不足しがちなビタミン」であり、「適切に摂取することでよいことがある」ことはこれまでのエビデンスから言って良さそうです。

・・・というのは、院長がかつて勤務していた国立がん研究センターのがん対策研究所からの論文で、9 万人もの日本人を 19 年以上追跡したというかなり貴重なデータ(JPHC Study: https://link.springer.com/article/10.1007/s10654-023-00968-8)の解析により、

・全対象者での解析では、ビタミン D 摂取が多ければ多いほど全死亡リスクが低下するという関連は認めなかった

・ただし、女性/高緯度地域(岩手・秋田・新潟・長野)居住者/高血圧患者/カルシウム摂取が多いグループでは、ビタミンD摂取量が多いほど全死亡のリスクは統計学的有意に低くなっていた(他の解析対象者居住地として 東京都葛飾区・茨城県水戸市・高知県などがありました)

・ビタミン D の摂取が多いグループでは脳梗塞および肺炎の死亡リスクが低かった

という結果で、ビタミン D の積極的摂取が薦められそうな結論でした。

院長も自分のビタミン D(検査項目として 25(OH)D というものを使用します) を測定してみたところ、 20 ng/ml を少し超えているくらいで、これは「不足状態(30〜100 ng/ml が基準値範囲内とされます)」でした。

当院で販売しているビタミン D サプリメントは 2 ヶ月分で 1,680 円と安価(1 日 28 円)でこれまで紹介した ALA(アミノレブリン酸)とこのサプリメントを院長は現在日々内服しています。ビタミン D は補っても ALA サプリと異なり「◯◯ の症状が改善した」という実感は得られないのですが、上記のような効用を信じてまずは 1-2 年ほど継続したいと思います。

興味がある患者さんは診察のときぜひ「ビタミン D ってなにがよいの?」と聞いてみてください。

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