まずは隗より始めよ、の精神で患者に薦めるならまずは院長から始めます
昨日のコラムの続きで本日はサプリメントについて。
一般的に医師はサプリメントに懐疑的です。公平にみても「ちょっとこれはないだろ」という成分のものや、「◯◯大学▢▢博士が推奨!」(⇒ 調べてみると推奨しているのがすでに「終わったひと」のこともあるし、ときどき「始まってもいないひと」のこともあります)という宣伝文句が先走りしすぎているものがあまりにも多い印象だからです。
院長も勤務医時代に「親戚からこれがガンに効くって言われて飲んでいるんだけど・・・」と患者さんに相談され、みてみるとほぼ「ただの水」みたいな商品に 1 本数千円払っているようなケースもありましたので、基本的に「使わないで健康でいられるなら使わないで食事や運動、睡眠の質を向上させたほうがよい」という立場です。
しかしながら日本人の栄養管理は国民全体でみると良好とは言えない現実があります。 2019 年度版の「国民健康・栄養調査」によると特に若年女性(20-29 歳)では各種ビタミンや微量元素など(A, D, B1, B2, B6, 葉酸, パントテン酸(ビタミン B 群の一種), カリウム, マグネシウム, 鉄, 亜鉛)が不足しています。
そうなるとそれらを補う食品が薦められることになるのですが、これらをすべて食品で摂ろうとするとかなり難しい。レバーにキウイ、バナナに貝類、海藻も加えてさらに豆類まで・・・という感じになってしまいます。
こういった場合、 適切なサプリメントがあればつらい症状(なんとなくだるい、とか起きてもスッキリしないとか)を改善できる場合があります。つまり、「疾患を治すためではなく、栄養状態を改善して健康度を上げるため」であればサプリメントも役に立つこともあるということです。
当院はサプリメント屋さんではありませんので現時点では「各種サプリメント取り揃え!」とはしておりませんが、院長が吟味したサプリを今後診察中のお話のなかで必要と思われ、患者さんも納得した場合に限り、提供しようと思います。
ただ、医薬品でないものを医師が薦める以上、その品質には十分注意したいのでよくよく成分などをチェックし、原則として院長自ら、もしくはサプリが必要と思われるスタッフなどがためして改善を実感できたもののみを薦める対象とします。
時間はかかるかもしれませんが、安くはないサプリメントですので院長も品質を考えて提案したいと思います。「なんとなく・・・」という症状がありましたら院長に相談してみてください。院長もプライマリ・ケアの一環として、代替医療の勉強をしてお待ちしております。
厚生労働省のウェブサイトで読めます。読みやすくはありませんが。