深夜に何気なくつけた NHK ドラマに院長からみてものすごいタイプの役者さんが出ていました。
こうげんびょう。聞いたことがあるでしょうか。「軽井沢高原に行くと調子が・・・」みたいな病気ではありません。それは「高原病」です(そんな病気はありませんが。「高山病(高地での酸素欠乏)」ならあります)。"膠原病" 。膠「にかわ」で、コラーゲンを和訳すると「膠原」としたことからついた疾患名です。代表的な疾患は慢性関節リウマチ。他にもたくさんの疾患があり、全身性エリテマトーデス・ベーチェット病・シェーグレン症候群など、多くが「すぐに致死的になる確率はあまり高くないものの、生活の質が大きく低下し、長年にわたり(しばしば生涯にわたり)付き合っていく必要がある」疾患群です。
この膠原病にかかった女性を主人公にしたマンガが『しあわせは食べて寝て待て』。バリバリ働いていた女性が指定難病とされる膠原病にかかり、これまでと同じような生活は難しい、と考えて仕事をセーブし、これまであまり付き合ったことのないひとと交流して自分にあった生き方を見つけていく・・・みたいなハナシです。
そのなかで食生活もかえていく姿が描かれており、「薬膳」を積極的に摂るようにしていきます。この「薬膳」、もともとは漢方と同じ中国医学に基づくもので、体調不良を改善し、健康的な体作りを促すことを目的とした食事様式。毎日実践することは難しいですが、院長もできればこれを続けていきたいと思っているものです。
学会参加中の福岡で、昨晩同期会(2001 年大学卒の泌尿器科医飲み会)を二次会まで出席した後にホテルに戻るとこの『しあわせは食べて寝て待て』。NHK のドラマで放映されていました。
この主人公である「麦巻さとこ」を演じているのが俳優の桜井ユキさん。病気にかかって「本当は仕事とか頑張りたいのにカラダをいたわってセーブせざるを得ない、少し線の細い女性」を演じています。日々診療をしているとこういった女性(こういう感じの男性は不思議と少ない印象です)から「なにかよい治療とか生活指導はありませんか?」と聞かれることがあります。その際は漢方を処方することもあれば、食事の内容で「こういうのがいいのでは」と提案することもあるのですが、そういった患者さんがまとっている「雰囲気」というか「オーラ」がよく出ていてリアルな感じの役作りと思いました。
あとは、院長が好きなカオなんですね。目が大きくて色白、線が細いが芯は強そう。
・・・あ。気づきました。この役者さん、ウチの妻に似てるんだ。なるほど。だからちょっと観てしまったのだと合点がいった福岡のひとり夜でした。
写真は NHK のウェブサイト(https://www.nhk.jp/p/ts/B9N328J5VP/)より。