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ごはんが食べられなければバナナを食べればいいじゃない

[2024.03.06]

タイトルはむかしおばあちゃんに言われたことです。子供の頃院長が体調を崩したときに、(かつては超高級品だった)バナナすら食べられない孫をみて「今どきの子供はせっかくバナナが食べられる機会があるのにそれフイにするなんて」という気持ちを込めての言葉であったと思います。おばあちゃんは孫の自分に大変優しかったのですが、大正生まれで夫を戦争で亡くして女手一つで娘を育て上げた苦労人なので、食べ物については厳しいところがありました。ちなみに院長の母親も女手一つ(おばあちゃんのサポートはあったものの)で院長と院長の兄を育て上げたので、駒井家の女性は大したものだと家族ながら感心・尊敬しています。

・・・それはおいといて、というかおそらくおきっぱなしにしますが、日本人の果物摂取量はかなり少ないと言われております。

国際農業食糧機関(FAOSTAT)によると、国民 1 人 1 日あたりの果物消費量ランキングで、世界 174 ヶ国中 129 位。

1 位はオランダで、日本の約 3 倍。欧州平均と比べると日本人はヨーロッパ人の 60% 程しか果物を食べていません。

特に若い世代の果実類摂取量が少なくなっており、平成 21 年(2009 年)は 1 人の 1 日あたり平均が全世代で 113 g ですが、最も少ない世代は 30 代 の 61.4g。
令和元年(2019年)になるとそれぞれの数字が 96 g、43.9 g となっております(すべて厚生労働省「国民健康・栄養調査」による)。先程のデータでオランダの摂取量は 444 g/日ですので、最近の 30 代は平均オランダ人の 10 分の 1 しか果物を摂っていないということになります。

厚生労働省・農林水産省が作成した「食事バランスガイド」をみてみましょう。このガイドは、健康維持のために何をどのくらい食べたらよいかが記載されています。ここでは「野菜は 1 日 350 g」「果物は 1 日 200 g」です。
・・・となると、令和の日本人は半分しか摂っておらず、30 代の令和人は必要量の 4 分の 1 にも達していないことがわかります。

ここまで果物は身体によい、という前提で書いていますが、実際はどうか。
今の季節、イチゴで栄養成分を見てみます。理想的とされる 1 日 200g のイチゴを食べた場合の栄養素はどうなるでしょうか。日本食品標準成分表2020 を用いてみてみましょう。

水分 90%、エネルギー 62 kcal、タンパク質 1.8 g、脂質 0.2 g、炭水化物 17 g、ビタミンC 124 mg、食物繊維総量 2.8 g のほか葉酸 180 μg、モリブデン 18 μg(どちらも貧血の予防になります。特に葉酸は DNA, RNA などいわゆる核酸タンパク合成にかかわるので妊婦で需要が増すことで有名) と良いバランスの食べ物といえるでしょう(ちなみにポテトチップスを 1 袋、30 g 食べるとそれだけでエネルギー 150 kcal を超え、塩分は 0.3 g、脂質 10.5 g  と高い割に、食物繊維は 1.3 g しかとれません)。

・・・では何を食べるのが効率がよいか?私見がだいぶ入りますが、院長はキウイがよいのではないかと思っています。キウイの効能ついてはまた明日書いてみようと思います。

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