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くすりは芸術品であり宝物

[2024.07.05]

薬を飲む。われわれ臨床医は「薬を処方するまで」が仕事ですが、その後に患者さんの治療に役立つまでまだいくつものプロセスがあります。

「患者さんが処方箋を薬局に持っていく」⇒「薬剤師が処方箋の内容を確認する」 ⇒  「薬剤師が飲み合わせなどで問題がないかチェック」⇒ 「患者さんが処方薬を受け取る」 ⇒ 「飲み方を再確認(食前・食後・就寝前など)」⇒ 「水などを用意して薬を飲む」。

ざっと書き出しただけでも 6 ステップもあります。ご自身で内服できない患者さんは家族の方や介護者に内服してもらうなど、さらにステップが必要になります。当たり前のように毎日薬を出しておりますが、本当に患者さんがその薬を飲んでくれてなおかつしっかりと効果が現れるというのは、患者さんはもちろん、薬剤師・薬品会社・その流通・薬の包装を担当する企業など、さまざまな方々の協力で成り立っていることを実感します。

本日 OD(口腔内崩壊)錠に関する Web 講演を視聴しました。そのなかで薬剤師の先生から「くすりは芸術品」という言葉がありました。そのくらい、「お薬がひとつ創り出される」には大変長い道のりと困難があり、完成して上梓した薬品はひとつの(薬理学的・生化学的な)宝物、ということでしょう。

明日は OD 錠に関するコワい事例をひとつ紹介したいと思います。お薬はきちんと指示通り内服しましょう!(←なかなか難しいことは院長もよくわかるのですが)

薬は芸術品!(写真のそれぞれの薬は当院にたまたま置いてあった薬であり、宣伝などの意図はありません)

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