小児救急ーおなかが痛いと言っても「タマ」には注意!
[2024.01.19]
医師会主催で小児救急の講演会がありましたので出席しました。
小児の難しいところは、
- 症状の詳細を自分で説明できない(特に乳児・幼児はもちろん、小学校低学年くらいまで)
- 誤飲など、思わぬ事故による病態が含まれる
- バイタルサイン(脈拍や血圧)の異常が成人よりも見逃されやすい
- 症状が軽そうにみえても、大人がふと気づくとぐったりしてしまっている(急激に状態が低下している)ことがある
など、多岐にわたります。
泌尿器科で小児救急というと、院長の経験では精巣(精索)捻転といって、男児の「タマ」を栄養する血管などがねじれてしまうケースが比較的多くみられます。
ですので、ほとんどが男児で、女児の小児救急はあまり経験しません。
男児の「タマ」に関するトラブルの場合、お子さんはよく「おなかがいたい」という言い方をされます。実際は「タマ」が原因のことがあるので、これをご覧になっていて男のお子さんがいる方、上記のような訴えがあったときには念のため「タマ」をみてあげてください(特に腹痛部位が左か右にかたよっている場合。まん真ん中の痛みであればまず大丈夫です)。
そして少しでも異常を感じたら泌尿器科を早めに受診するようにしてください。男児のタマは遺伝子を次世代につなぐための大事な宝ですので^_^