手塚治虫先生ー『陽だまりの樹』を久しぶりに読みました
手塚治虫先生のファミリーヒストリーともいえる『陽だまりの樹』をご存知でしょうか。
幕末の武士と蘭方医、ふたりの主人公が「激動の時代を不器用に生きる」様子を虚実のキャラクターとの関わりも織り交ぜダイナミックに描いております。最近、おそらく 20 年ぶりくらいに再読しております。
印象的なシーンは本当にたくさんあるのですが、特に手塚治虫先生の曽祖父である手塚良庵が大坂の適塾に入り、福沢諭吉ら仲間(と同時にライバル)とともに蘭学・医学を勉強する様子は(スケール小さいですが)自分の医学生時代にシンクロさせて読んでしまいました。
現在も幕末と負けず劣らず激動の時代。たとえちっぽけなひとりの人間でもその積み重ねが歴史を形作っていきます。院長も、少しでも医療、ひいては社会に貢献できるよう、小さなクリニックではありますが毎日の勉強・診療をコツコツとやっていきたいと思います。また、そういった気持ちにさせる作品を数多く世に出してくれた天国の手塚治虫先生にあらためて感謝したいと思います。ありがとうございます(←ちなみに院長は『ブラックジャック』を読んでから医師を目指すようになりましたので、「あらためて」と申しております)。
明日はこの作品における唯一の「ネガティブな読後感」について紹介したいと思います。