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不況だと医療ドラマが人気?

[2023.12.10]

世の中が不景気になると医療ドラマが流行(はや)る、というジンクスがあるそうです。

不景気だと明るいテーマよりも人間や社会の病巣を描くほうが受けるということでしょうか。個人的には不況のときは明るいストーリーでスカッとしたいほうなのですが。

上記のようなジンクスは日本だけではなく海外でもある傾向で、米国医療ドラマの金字塔『ER』は 90 年代で最も失業率が高かった(7.5%) 1992 年に原作者であり、ハーバードメディカルスクールで博士号を取得したマイケル・クライトン氏がヒットを期待して着想したと言われております。

この『ER』、日本では 1996 年に放送開始されました。1995 年に医学生になった院長はまさにリアルタイムであったドラマで、毎週楽しみに視聴していました。現在は DVD を全巻揃えてあるのでときどき引っ張り出して再生しては第 1 話で出てくる当直中のグリーン先生を観て「あぁ、当直中って確かにこんな感じで起こされるよねぇ」と思いながら、つい今年の 3 月までこなしていた病院当直を思い出しております。

ER は救急外来ですから、あまり泌尿器科・内科の疾患は出てきません。それよりも外傷や急な分娩など、ダイナミックな診療が描かれることが多いです。しかしながら当時の医療監修がかなり頑張ってリアルさを追求したとあって、現代にも通じる内容になっているため、現在の医師が観ても勉強になる場面がいくつもあります。院長は DVD で英語音声・英語字幕にしてリスニングの教材としても使用しています。"F word" などのスラングもバンバン出てくるので注意が必要ですが。。。

個人的に好きなのはベントン先生とカーター先生の関係です。まさに昔の「医療における徒弟制度」をうまく描いており、自分のレジデント(修行中の若い医師)時代を思い出して「このつらい時期を乗り越えて昔は皆スタッフに昇格したんだよねぇ」と懐かしく観ています。

年末年始は特にどこにも出かけず診療の準備やクリニックのレイアウトなどをいろいろと調整する時間にあてようと思っていますが、余った時間で最近の医療ドラマも観てみようと思います。おすすめがありましたら診察のときに是非教えてください。

『ER 救急救命室 Vol. 1』より。https://www.youtube.com/watch?v=1Dk8EW8EacE&t=1144s(2023/12/10 23:00 アクセス)

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