大地震発生!災害医療のハナシーその 4: 次に生活するために常備したいグッズ
1 日に 500 回以上の地震が発生していると言われる日本。当院の立地、神奈川県西部では記録上マグニチュード 7 クラスの地震がこれまでに
- 1633 年 寛永小田原地震
- 1703 年 元禄地震
- 1782 年 天明小田原地震
- 1853 年 嘉永小田原地震
- 1923 年 関東大震災
と少なくとも 5 回はみられ、しかもおおよそ 70 年周期で起こっています。関東大震災からすでに 100 年を経過している現在、地学的には大震災はいつ起こってもおかしくない状況なのかもしれません。・・・ということであらためて 2024 年の今、震災について考えております。
前回はまず生き延びるための必需品関連について述べました。今回はまずは身の安全を確保したあと、救助・援助が到着するまでに数日間「生活する」ためのグッズを箇条書きしていきます。
- 生活する
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- 下着・靴下など衣類:洗濯ができる状況ではないので、少なくとも 3 日分、できらば 1 週間分のストックは持っておきたいところです。
- ライターやマッチなど火を起こせるもの:火気があるということは火災のリスクがあるということですが、火には暖をとる・ライトの代わりになる・調理・煮沸消毒・害虫対策・濡れたものの乾燥など、メリットがたくさんあります。ただ、なかなか火を起こしてそれを維持する、というのは普段キャンプなどで経験していないと難しいです。院長はあまりアウトドア派ではありませんが、幸い妻の師長がそのあたりが上手なのでいろいろ聞いています。今はアウトドア焚き火用のマッチやファイアスターターがあり、そのあたりをひとつ試しておくとよいかもしれません。
- ビニール製品(袋やシートなど):ゴミをいれたり防寒として身にまとったりと、ビニール製品はいろいろと汎用性があります。特にブルーシートとよばれる厚手のシート(#3000 と書いてあるものが災害時には便利なようです)は壊れた屋根の一時的な修復や避難所などのスペースを仕切るパーテーションなどにも使用できます。一般の家庭ですべてそろえておくのは難しいですが、一度ホームセンターなどに足を運んでどんなものかみておき、震災時にどのように使うかを考えてみると購入の参考になると思います。
- 万能ナイフ:院長が子供の頃、その頃そういったものが一時的に流行ったのか、よく誕生日プレゼントで多機能ツール(ハサミやナイフ、栓抜きや缶切り)までついているようなもの)の万能ナイフをもらうことがありました。現在はこれに LED ライトやホイッスルまでついているものがあります(下写真、Amazon 公式の CRISIS ブランドのページより。この製品や会社と院長との間に COI はありません)。一家にひとつあるとよいですね。
- ポータブル電源・モバイルバッテリー:災害時にもしスマホがなかったら・・・。安否確認もできなくなりますし、情報を得るのにも苦労します。さらに最近のスマホライトはかなり明るいので暗闇のなかで気持ちを落ち着かせることも難しくなります。是非電源の備えしておきたいですね。ただ、モバイルバッテリーを持ち運ぶ方は多いと思いますが、これは電源としてはかなり心もとない。そこで院長のおすすめはポータブル電源です。こういったガジェットについて、院長が信頼しているのがギズモード・ジャパンです(当院と何ら COI はありません)。彼らが紹介するポータブル電源の YouTube 動画などをみて早速購入してみました。使い勝手についてはまたどこかで紹介してみようと思います。
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・・・いかがでしたでしょうか?以前からキャンプはブームで、最近はゆるキャンなど「楽しむキャンプ」もだいぶ広く行われていますね。しかし災害時には平時より厳しい環境で生活する技術を多く知っていることが重要ですのでいわゆる「ガチキャンプ勢」のほうが活躍できます。
院長は趣味が本、特技がペン字、学生時代からやっていたのが剣道ととにかくインドア志向だったので、これまであまりアウトドアに興味がなかったのですが、これを機に少しずつ趣味を屋外活動に自分の時間をシフトしてみようかと思っています。なにもできない中年男に優しくキャンプ技術を教えてくれそうなサークルなどをとりあえずフェイスブックなどでさがしてみます。