泌尿器科はなんとなく欧州のほうが米国より元気がある感じがします
昨日のブログで欧州泌尿器科学会での講演について書きました。
現在泌尿器科の世界は、雑誌のインパクトファクター(ジャーナルのレベルを簡単に推し量るための数値。原則として高いほどよいジャーナルといえます。まあ偏差値みたいなものです)だけで言うと、主なものをみてみると(https://research.com/journals-rankings/medicine/urology のサイトを参考にしました。こういったランキングはいろいろな見方があるので一概にこれがすべてとはいえません)
- European Urology: 欧州泌尿器科学会の学会誌。ものすごい高いインパクトファクターで泌尿器科医の憧れともいえる雑誌です。
- Journal of Urology : 米国泌尿器科学会の学会誌。最も歴史のある雑誌でとにかくたくさんの論文が掲載されています。一般的には掲載される論文数が多いほどインパクトファクターは下がる傾向にあるのでこれだけ多数の article(記事)を載せて高いインパクトファクターを保っているのはさすが。
- BJU International : 英国泌尿器科学会の学会誌。洗練されたデザインの雑誌で掲載されている論文も都会の雰囲気がするものが多い気がします(←院長の私見)。
- World Journal of Urology: ドイツの泌尿器科学会が中心となって運営している雑誌。渋い論文も結構載っているイメージで、院長は今年この雑誌の論文を 3 篇くらい査読しました。
- Urology: かつては SIU という世界臨床泌尿器科グループの公式ジャーナルだったのですが、最近はクリーブランド・クリニックが仕切っている? 挑戦的な論文も掲載してくれる懐の深〜い雑誌です。
- International Journal of Urology: 日本泌尿器科学会の公式英文雑誌です。これまでたくさん査読をしましたし、院長の論文も共著をあわせたら 17 篇ありました。なんとなくバラバラのテーマがザッピングされている雑誌で個人的には好きな雰囲気です。
こんな感じで、上位は欧州の雑誌が占めているとおり、泌尿器科の世界では欧州のほうがなんとなく米国より元気なイメージがあります。
そういうわけで、ということでもないのかもしれませんが、院長が勤務医だった頃、所属している東京科学大学の泌尿器科ではなんとなく「米国の学会よりも欧州の学会へ」という雰囲気がありました。
院長はこれまで米国で 2 回、欧州で 10 回 発表をする機会に恵まれましたが、そこでは当然英語という壁が立ちはだかります。
・・・ちょっと長くなってきたので続きはまた明日。米国での発表と欧州での発表について、明日こそ英語の違いを中心に述べてみたいと思います。
2019 年のバルセロナで開かれた欧州泌尿器科学会での一幕。一番大きな会場で発表させてもらいました。真ん中にいるものすご〜く小さく写っているのが院長です。