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彼(か)を知り己(おのれ)を知れば百戦殆(あやう)からず、を診療で実践するためのスキル

[2024.06.26]

孫子の兵法。おそらく聞いたことがあるものがいくつもあると思います。

「善く兵を用うる者は、道を修めて法を保つ」

「善く戦う者は、先ず勝つべからざるを為して、以て敵の勝つべきを待つ」

「算多きは勝ち、算少なきは勝たず」などなど・・・。

現代のビジネスにも通じる、生き残るヒントが随所に散りばめられており、院長は大好きです。理詰めで書かれているので理解しやすいのです。

ここでタイトルの格言を診療に(無理やり)あてはめると、「彼」とは患者さんと病気を指すということになります。病気については勉強すること・経験を積むことで「知る」ことはできますが、患者さんについては検査値や画像は採血・エコーなどでわかりますがその方の希望や志向については直接話をしたりご家族からご自宅での様子を教えてもらうなどするしかありません。

突然話がかわりますが、最近流行っているチョコザップを運営している RIZAP(ライザップ)瀬戸社長が「ワークアウトのインストラクターとして最も重要な資質はなにか?」と聞かれて、筋肉量でも運動神経でも根性でもなく、「コミュニケーション能力とすこしのヤル気さえあれば誰でも大丈夫です」と言っていました。すなわちインストラクター、特にマンツーマンインストラクターにとって必要な資質はまず顧客と「楽しく話すスキルを持っている」ということでしょう。

話を戻しますが、患者さんの症状を正しく理解する、適切に受け止めるためには医師を含む医療従事者もまずはこの能力が一番重要です。このスキルを磨くためにはとにかくひとと話すこと、さらには本を読んだり映画を観たり詩歌を味わったりと、本当に様々な経験が必要です。

院長はコミュニケーション能力にある程度自信があるつもりですが、当院には年齢も性別はもちろん内科・泌尿器科・皮膚科・整形外科など本当にいろいろな分野の患者さんが来院されます。どの患者さんからもしっかりと話を聞いて症状を聞き逃さないように本やネット、映画に旅行など、様々なレクリエーションの時間も大切にしたいと思います。

写真は心から尊敬する漫画家、岩明均先生の歴史ロマン、『ヒストリエ』最新巻です。本当に待ちに待ったという言葉がピッタリ来るほど待たせてくれる先生ですが、作品のクオリティは他の作家さんの追随を許さない素晴らしいものです。最近ようやく出たので本日じっくり味わうように読んでおります。

 

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