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旅行も医療もなかなかちょうどよく、というのは難しいです。

[2025.02.18]

12 月、1 月のインフルエンザ大流行時期には大変混んでいた当院予約状況ですが、最近は少し落ち着いております。一時は 120 名以上でしたが最近は 1 日 100 名を超えることは少なくなりました。秦野北クリニックは「予約優先」ですが「完全予約」ではないので予約外の患者さんは可能な限り診させて頂きたいと思っております。それは秦野市戸川という地域柄(ほかに医療機関がすぐにあるところではない)もあり現在の院長の年齢(48 歳なのでまだ頑張れる体力はあると自負しています)もありクリニック全体の臨床スキル向上(外来も手術も、その技術向上には医療は患者さんの「数」が非常に大事です)もあり。ただ、院長が「診察を受け入れたい」のはそもそも「腹痛やケガなど突然必要になるのが医療であろう」と考えるからです。もちろんあまりに予約や飛び込みの方が多い場合は断腸の思いで断らせて頂くことはあるのですが。

そんなことを考えていた最近、「オーバーツーリズム」のネット記事を読みました。オーバーツーリズムとは、「特定の地域に観光客が過度に集中すること」です。京都や鎌倉のバスや江ノ電で観光客による地域社会への悪影響(毎日通学・通勤しているその地域に住む学生・社会人がそういった公共交通機関を使用しづらくなるなど)はときどき聞かれますね。 日本語では「観光公害」とも呼ばれることがあるそうです。

こういった観光客と医療機関へ来院される患者さんには共通点があります。それは「数を "ちょうどよくする" ことがすごく難しいこと」です。当院も完全予約にしていないということは、そもそも「少し余裕を残した予約枠になっている」ということであり、この「余裕」をあまり持たせすぎると地域かかりつけとしての機能を十分果たしているとは言いづらいですし、一方であまり予約をギュウギュウに詰め込みすぎると外来の待ち時間で患者さんに迷惑をかけてしまいます。

・・・難しいですね。

現在基本的に当院は 1 名の医師で診療しておりますので、とりあえずこの「少しの余裕」を院長含めたスタッフで常に見直しながら診療枠を設定し、とにもかくにも患者さんへのファーストタッチを行う医療機関としての責務を果たしていきたいと思います。おそらく今後さらにクリニック全体のスキルが上がればもう少し患者さんの枠を増やせそうなのですが果たして・・・。もう少し外来診療が「薄利多売」ではなくひとりの患者さんをじっくり診られる保険点数体制になるとよいのですが。

・・・最後は愚痴になってしまいました。明日は愚痴ついでにもうすぐ保険診療から漢方やいわゆる風邪薬が外されてしまうかもしれないというハナシについて私見を述べてみます。開業医のポジショントークにならないように注意しながら。

写真は先日のブログで話題にした滋賀県関連(しかも膳所)の超有名小説です。近いウチにこの本のハナシをしたい。

 

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