経済効果を考えたらスマホ決済の市場規模と同じくらいあるとされる疾患の治療薬について私見を述べてみます。
花粉症。今週から秦野界隈ではスギ花粉がバンバン飛んでいますね。飛散で悲惨。・・・そんなくだらないダジャレを言っても気にならないほどツラい時期がやってきました。
23 歳から罹患してはや 25 年目になる院長にとっては 2-4 月は試練の 3 ヶ月です。
現在花粉症による経済損失は 1 日 3,000 億円を超えると言われます。2 ヶ月 60 日で計算すると 10 兆円を優に超えます。すごい額。なんとかしたいですね。
そんな花粉症ですが薬はたくさんあり、細かくみていくと本当に迷ってしまうのですが、「効果」と「眠気」で一覧にすると下図のような感じになります。あくまでも私見なので参考まで。
薬の選び方としては患者さんの状態、例えば自動車運転があるか、妊娠していないか、アレルギー歴などをまず確認
⇒ 症状(鼻水がメインか、鼻詰まりがメインかなど)
⇒ 患者さんの希望(1 日 1 回じゃないとイヤとかジェネリックで安価なものじゃないとイヤとか「眠気よりも効果を優先したい」とか)
という感じで候補を絞っていきます。
ちなみに現在当院で処方が多いのはデザレックス、ビラノア、アレグラ、ザイザル、ルパフィンでしょうか。前院長時代からずっとこの時期になると同じ薬を希望されて来られる患者さんもいますし、院長が現在飲んでいるのがデザレックスなのですが、そのことを話すと同じものを希望される患者さんもおられます。
現在は内服だけでなく鼻詰まりが強ければオノン(ロイコトリエン受容体拮抗薬と呼ばれる薬で、鼻の通りがよくなります。副鼻腔炎(蓄膿症)で手術を受けたことがある院長にとって、手術するまでこの薬はこの時期必須でした)や鼻噴霧用製剤(入浴後に鼻をかんで鼻腔をキレイにしてから点鼻するとよく効きます)を併用するなど、なるべく症状を軽減するような薬剤、さらには舌下免疫療法(数年続けないといけませんが)や抗 IgE 抗体(ゾレア; 当院では使用できませんが・・・)などの新たな選択肢もあります。
また、花粉症かと思ったら院長のように副鼻腔炎や単なるカゼ、もしくはもっと重い疾患が見つかるときもあります。花粉症かな?と思ったら(市販薬もたくさんあるのですが)是非一回は医療機関の受診をおすすめします。