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恍惚の人』(有吉佐和子 先生)再読ーその 3 認知症予防

[2024.01.29]

『恍惚の人』を読んで、認知症の予防について改めて考えてみました。これについては多数の論文があります。すべてを挙げるとかなり多数の知見があるので、本ブログでは 46 歳である院長が「実際に意識している行動」についてまとめておきます。参考になさってください。

  1. 認知症を「他人事」と思わない: 夢中で仕事をしている 30 代ではなかなか気づけませんが、40 代になると親は 70 代であることが多いでしょう。70 代日本人の 20-25 人に 1 人が認知症というデータもあり、自分は母親が 30 後半のとき生まれたので、認知症をひとごとと思わず、ならないようにする意識を持つようにしました。
  2. 40 代で予防を始める:50 歳を過ぎてしまった方には申し訳ないのですが、このことが非常に重要です。もちろん 50 歳を過ぎても早ければ早いほどよいので、下記のような予防を心がけるようにしてみてください。
  3. テレビゲームや楽器を楽しみ指を動かす: ドイツの哲学者カントは「手は体の外にある脳である」という言葉(もちろんドイツ語でしょうが)を残したと言われています。院長はいわゆるファミコン世代です。スーパーマリオブラザーズやゼビウス、スターフォースとともに成長してきました。開業時に高校の同級生からお祝いにプレゼントしてもらったニンテンドースイッチを診療の合間に行い、指を動かすようにしています。仕事でカルテを書くのにキーボードを打つのももしかすると予防になっているかもしれません。
  4. 1 日 20 分以上続けて運動する: 1 日 8,000 歩以上の歩行を自分に課しておりますが、同時に「運動を 20 分途切れさせない」ことを意識しております。これが認知症のよい予防となるという論文がいくつかあります。
  5. 1 時間以上座らない: 座位で居続けるということは足腰の負担になるだけでなく、精神的な健康維持にもマイナスになるという報告があります。外来診療中も、患者さんを自分で待合室に呼びに行き、ちょくちょく立ち上がるようにしています。クルマの運転中も 1 時間経ったらできる限りサービスエリアに入るように心がけています(だから渋滞は本当に嫌です!)。
  6.  お笑い動画を観る: 笑いが認知症の予防になると言われる前から院長はお笑い好きです。もうパフォーマーとしては引退されてしまいましたがラーメンズの小林賢太郎さんを敬愛しており、今でも YouTube でラーメンズの動画を観ては感動しています。
  7. 本を読む: これもお笑い動画と一緒で、もともと好きなので苦になりません。ただ昔は英語のペーパーバックなども眠くならずに読めたのですが、最近は難しくなってきたのでもっぱら日本語です。歴史や古典に関するもののほか推理小説を好んで読みます。
  8.  同時にいくつかのタスクを行う: これは仕事効率から考えると悪いのですが、認知症予防には良いというデータがあります。いわゆる「ながら仕事」です。このブログも YouTube で東京03 のコントを観ながら書いていたりします。

まだまだありますが、とにかく「アタマを使う。カラダも動かす」ことが重要です。人生 100 年時代、皆さんも是非一緒に "Think and Move" で認知症にならないように日々の生活で意識してみましょう。

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