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特定健康診査、受けていますか?

[2023.09.09]

市町村国保の特定健康診査、当院でも日々 3-4 例を施行しております。

こういった健康診査でよく言われるのが、「費用対効果が低い(いわゆる”コスパ”がわるい)」「がんなどの重要な疾患が見つかるわけではない」という批判です。

これはそもそもいわゆる「メタボ健診」と呼ばれるものですから、肥満でない方に対する検査としてはフィットしておりませんし、ハナからがんを見つける「検診(この「検診」と「健診」のややこしさも一般の方が理解しづらい要因のひとつです。「検診」はがんなど、ある程度目標となる疾患を積極的に見つけにいくものです)」ではありませんので、それらの批判は全くそのとおりということになります。

この有用性については、人間ドック学会や総合健診医学会という、専門に研究活動を行っている団体でも意見が割れることがしばしばある難しいテーマですので一開業医の立場から確定的なことを述べるのは控えておきますが、今回のコラムで述べたいのは当院がある神奈川県の特定健康診査実施状況です。

国民健康保険中央会からオフィシャルデータとして閲覧できる、NDB(ナショナルデータベース)に登録した令和 3 年度の特定健康診査等の実績報告があります

(https://www.kokuho.or.jp/statistics/tokutei/sokuhou/lib/230310_3211_tokutei.pdf)。

このなかに都道府県別の診査実施状況(速報値)があるのですが、神奈川県は実施率が  47 都道府県中 46 位とかなり低いことがわかります(ちなみに令和 2 年度はビリでした)。ワースト 5 が北海道・神奈川・大阪・広島・愛媛でした。データをみると関西が低めなのですが、北海道と神奈川だけ日本の東側でダントツに低いことがわかります。

この都道府県格差がどういった理由によるものか、もう少し勉強してからまたコラムで書いてみようと思いますが、ご自身で人間ドックなどに行っているのかもしれませんし、医療機関にすでに継続して受診しているせいなのかもしれません。ただ、もし市町村から通知(比較的わかりやすい色の封筒に入って郵送されます)が来ても今まで無視していた、という方がいましたら一度是非受けてみてください。その有用性云々よりも、まずはカラダに気をつかうようになる、という点では悪くない制度かと個人的には思っておりますので。

少しでも当院を利用してくださる方が健やかになれるよう、お手伝いしたいと思っている院長でした。

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