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はたらくひとのメンタルヘルス、当院のような小規模医療機関でもきちんと取り組みたいと思っています。

[2026.07.19]
昨日は嘱託産業医歴 2.5 年のヒヨッコ産業医の院長からみた「中小企業におけるメンタルヘルスの重要性」について私見を述べました。最後に当院スタッフについても言及しましたが、ここはやはり事業所の長として、院長も自院についてこれからスタッフをどのように守っていくか、少し考えてみたいと思います。
そもそも院長はグループのリーダーになった経験がすごく少ないヒトです。小学校の頃はいろいろあっていじめられキャラ(あまり思い出したくない・・・)でとてもリーダーとは正反対のグループ構成員でした。通っていた剣道の道場でも道場対抗大会で副将(最後に出る「大将」のひとつ前のポジション)、中学校でも 1 番目の「先鋒」か 3 番目の「中堅」が多く、高校では専ら 2 番目の「次鋒」と、リーダー業務から逃げていたうえにその素質もなかったと反芻します。
大学になってもリーダー役は苦手でとにかくリーダーにおもねる「スネ夫的立ち位置」をキープしていましたが、いよいよ幹部となる 4〜5 年のときにようやく「大将役」がやってきました。正直言ってなかなかうまく立ち回ることができず、脇を固めていてくれた同期の歯学部ふたりに支えられてなんとかリーダー業務を全うすることができました。ただ、団体戦ではあまりはかばかしい結果を残すことはできませんでしたが。残念ながら。
 
そんなリーダー歴の短い自分が今や小さいながらも医療機関のトップです。世の中わからないものです。そして当院はスタッフ 10 名程度の小規模な診療所。昨日のブログにも書きましたが、メンバーひとり欠けても診療機能の大いなる低下に直結する状況で日々過ごしております。なんとかスタッフの離脱、特に心身ともに疲弊して起こる「バーンアウト(燃え尽き症候群)」だけは避けたいと思いつつ、日々 HR 業務(Human Resource の略で「人材」に関わる全般を管理・活用する業務を指します)をパートナーである師長とあれやこれや考えながら行っております。おそらく大小さまざまな医療機関がありますが、どの院長も、日々の診療に追われながらスタッフの人生を背負う重圧と戦っていらっしゃるのではないかと思います。自分もそうなので。
 
医療従事者の「バーンアウト(燃え尽き症候群)」。これは決して本人の努力不足や「やりきった証」ではありません。WHO(世界保健機関)による ICD-11(International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems。すべての病気やケガ、死因を分類した国際疾病分類のこと) では、バーンアウトを「持続的な職場のストレスにうまく対処できないときに生じる症候群」と定義しています。これは個人の性格の問題ではなく、「職場の環境」に起因する現象として位置づけられています。
バーンアウトの主要な症状として「3 徴」が挙げられ、これらが連鎖複合して起こると言われています。

(1) 情緒的消耗感: 仕事を通じて心身の力を出し尽くし、枯渇した状態。「心にゆとりがない」と感じる初期サインです。

(2) 脱人格化: 患者さんや同僚に対し、無情で非人間的な対応をしてしまう状態です。これは情緒的消耗から自分を守ろうとする無意識の「自己防衛反応」です。

(3) 個人的達成感の低下: 「自分はこの仕事に向いていない」と有能感を失う状態です。

 医療者は倫理観をもって自分を律していますが、2 段階目の「脱人格化」が表面化したとすれば、そのときはすでに内面的な倫理が崩壊している段階、と考えられます。この段階では患者さんに冷淡な態度を取ってしまうことがあり、院長はこういった点からスタッフの(患者さんへの)対応には注意するようにしています。

バーンアウトを予防するための組織改善指針として、「Stanford式プロフェッショナルフルフィルメント」があります。これは「医療者が燃え尽きず、仕事に「意味・やりがい・手応えを感じ続けるためには、個人の努力だけでなく、組織文化と業務システムを同時に改善しなければならない」という考え方で、疲労している医療者に休養やマインドフルネスを薦めるだけでは不十分で、疲弊を生み出している職場そのものに介入・改善していこう、という働きかけです。ポイントは

(A) 組織がwellness(ウェルネス)文化を持つ(承認、感謝、透明性、価値観の一致)

(B) 組織が実務の効率化を図る(非効率な業務の特定と再設計)

(C) 個人がレジリエンスを磨く(セルフケアのスキル向上)

というものですが、それぞれについて当院では

(A) ⇒ クリニックのクレド(共有する価値観や行動指針)作成

(B) ⇒ スタッフからの意見収集や患者さんからの要望の吸い上げ(カンファレンスとアンケート調査)

(C) ⇒ スキル向上のためのプレゼン依頼など(負担にならない程度に)

を行っています。(A) についてはまだ院長である自分がたたき台をつくっている最中なので少しおまたせしていますが・・・。

さらには下記のようなことを意識するようにしています。

・「20%ルール」による仕事の質の改善:メイヨー・クリニックの研究では、「自分が最も有意義と考える仕事」に費やす時間が20%以上確保されていると、バーンアウト率が半減することが示されています。単に時間を減らすのではなく、スタッフが「これこそが自分の仕事だ」と感じる業務に集中できる環境を整える
業務の再設計と多機能化:ただ「手順や場所を知っているだけで誰しもができる仕事」については、特定のスタッフにしか分からない状態(属人化)を避け、誰でもカバーできる体制を作る
コミュニケーション負荷の削減:デジタルツールの使いすぎは、脳を疲弊させます。たとえば E メールを送るときはオープンクエスチョン(「どうすればいいですか?」など)を避け、回答負担を減らしたり、不要な CC や全員返信を減らし、情報のノイズを最小化
・リーダー(院長)による代理受診相談:スタッフが疲弊している際、本人が「メンタルクリニックへ行く」と判断するのは困難です。院長が本人の代わりに精神科医に相談する、あるいは、環境調整の専門家である産業医の経験がある他院医師などに協力を依頼するなどの客観的な視点をもつことが大切
・承認と感謝の文化:スタッフの存在を認め、感謝を伝える。特に当院では朝・夕の挨拶はあえて「正対して」「目をみて」「名前を言いながら」「(なるべく)笑顔で」行う、というようなルールを定めて励行しています
現在進められている「医師の働き方改革」。個人的には若手を含めたすべての医師が同じ用にこの改革のもと「働き控え」をするのは「ちょっと違うのでは」と思いますが、長年の医療業界における超過勤務問題を解決するには有用な旗振りです。これは単なる義務の遵守ではなく、バーンアウトという負の連鎖を断ち切り、組織を再生させる絶好の機会となるからです。
当院はもちろん他の施設においても、医療に従事するスタッフが「ここで働いていてよかった」と達成感を感じられる環境は、必ず患者満足度の向上と、医療インシデントの抑制につながります。スタッフの笑顔こそが、診療所の経営を最も安定させる財産です。そう思って今日と明日の連休もクリニックで事務仕事をガンバります。合間合間に本を読んでリラックスしながら。

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最近あまり都会に行く機会がないのですが、渋谷の Tokyo Comedy Bar には是非行ってみたいです。
千葉に住んでいた頃だいぶお世話になった病院で起こった事件を知って思ったこと。
はたらくひとのメンタルヘルス、当院のような小規模医療機関でもきちんと取り組みたいと思っています。
小さな診療所であっても、患者さんを健やかにするための診療を行うにはまずはスタッフに健全な労働環境を提供しなければなりません。
絵画における巨匠の名前を冠した喫茶店にむかしよく行っていました(コーヒー飲めないのに)。
子どもが少なくなっても記録は塗り替えられ、さらにすごいひとはたくさん出てくるので未来は明るい、と考えてよいハズ。
子どもの頃は親戚の家があった滋賀県でよくクヌギ林でカブトムシをとっていました。
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日本語で多くを使われるカタカナ語ー日本語で十分伝えられる用語と外国語直訳でしか伝えづらい用語がありますね。
ひとつの商品が販売中止になることで昔よく医学部の定期試験で出されていた問題が姿を消すことになりますね。

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