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コロナ下における若年者期待生存の国別データ

[2023.09.29]

学会発表演題タイトルのような表題になってしまいました。

Huang G らの論文(ここ https://www.nature.com/articles/s41598-023-35592-9 で原文が読めます)をみて驚きました。

各国の期待生存に関するデータを並べて比較した論文なのですが、最も目を引くのが 15 歳の期待余命に関するグラフです。下図のように先進国である米国、フランスなどほぼすべての国でその生存率が大きく落ちている(若年者の死亡が COVID-19 によりこれまでより大きく増加したということ)のに対してオーストラリアと日本だけはこれまでとほぼ同じ上昇率で期待余命が向上しています。

これは「COVID-19 がこれだけ広がってもこれら 2 つの国の住人は 2019 年以前と同様の生存が確保できている」ことを示しています。

日本に関して言えば、もともとマスクを躊躇しない習慣やステイホームを遵守する国民性、ハグやキスの文化がないことなどいろいろな理由がありますが、自分は国民皆保険による医療費負担額が少ないことや医療にアクセスしやすいことも大きいのではないかと考察しております。プライマリ・ケアを担うわれわれ開業医や発熱患者を診ている勤務医による日々の努力が統計的に認められた図といってよいのではないでしょうか。

ただ、現在当院には日々多数の発熱患者さんが来院され、誠に申し訳ないことなのですが、安全のためキャパを超える場合はお断りする場合があります。本来なら第 5 類ですのでどの施設でも来院された患者さんは断らずに診療したいところですが、院内ソーシャルディスタンス確保やマンパワー等の点でどうしてもお断りさせていただくことがあることをどうかご了承いただければ幸いです。

※各国 15 歳年齢者の期待余命データで、赤い実線が実際の生存ラインです。フランスもさることながら、米国の落ち込みはすごいですね。それに対して日本は順調に期待余命がのびております(この論文ではあと一国、オーストラリアも日本と同様の傾向です。論文の著者はやはりというか、オーストラリア人でした)。

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