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漢方に出てくる四字熟語はたくさんあります。そのうちいくつかの紹介を

[2024.06.09]

漢方には「治病求本」という言葉があります。“病を治すには必ず本を求む” と読みくだされ、ある病気や症状を治療するとき、必ず根本的な原因をさがし、その原因に対して治療を行うべきであるという考え方で、これを「本治(ほんち)」といいます。

一方で本治の原則はおさえつつ、症状に対応した治療、いわゆる対症療法を行うこと、これを「標治(ひょうち)」と呼びます。

昨日紹介した「半夏白朮天麻湯」という漢方は生薬が 12 種類も入っております(ツムラやクラシエなど、会社によって生薬構成に若干の違いがあります)が、面白いことに本治目的のものががほとんど(11 種類)なんです。標治薬は天麻のみで、これは鎮暈薬として配合されています。

ただ、院長が経験した半夏白朮天麻湯の LOH 症候群ということで来院された患者さんはあまりこの症候群では典型的ではないめまいの症状が比較的強く、標治薬である天麻+麦芽が含まれるこの漢方が非常によく効いたと考えられたケースでした。

漢方は本治・標治とありますが、今回紹介した患者さんのようにその生薬の役割が逆になるようなケースもあり、本当に漢方は奥が深いと思われました。

・・・だいぶややこしいハナシをしてしまいました。明日はもう少しファンシーなことを書いてみようと思います。

 

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