ひとつの分野でもたくさんのテーマ・たくさんの専門性があり、医学はまだまだ "のびしろ" だらけの学域です。
先日群馬県は高崎市で開催された日本泌尿器科学会東部総会に参加してまいりました。泌尿器科関連の国内学会(院長が独自に選んだ主なもの)は次のようになっております。
◯ 日本最大の学会=日本泌尿器科学会総会
○手術関連=泌尿器内視鏡ロボティクス学会
○がん関連=泌尿器腫瘍学会
○小児関連=小児泌尿器科学会
○男性機能関連=性機能学会
○排尿関連=排尿機能学会
○結石関連=尿路結石症学会
○性感染症関連=性感染症学会
泌尿器科というひとつの分野でもこれだけ細分化されています(しかもこれはほんの一部で、ほかに「透析医学会」「アンドロロジー学会」「夜尿症・尿失禁学会」などほかにも多くの学会があります)。さらに学会より少し規模が小さい「研究会」というのも多くあります(「腎癌研究会」「骨盤外科機能温存研究会」「腎移植・血管外科研究会」)。なんとかピース、というマンガのように「泌尿器科王にオレはなる!」とか言ってこれらすべての学会・研究会に所属してその学術集会に出席しようとすると、おそらく毎月 6-7 回以上病院から「おでかけ」しなくてはならず、もはや仕事になりません。
ですので「泌尿器科専門医」といっても、結局はある程度その医師ごとに「そのなかでも特に専門としている分野」があり、大学病院やがんセンターなどにいると、さらにその分野に特化していく方向に自分の守備範囲を集中させていきます。もちろん、「がん」も「移植」も、とか「排尿障害」も「性機能」も、とか「小児」も「結石」も、とか "両立" させている先生は少なからずいらっしゃいます。しかし「鼎立」している先生はなかなかいないような印象です。
そんな泌尿器科の学会ですが、院長の目からみて「この学会はもしかすると徐々に先細りしていくのでは・・・」と感じるのが、冒頭に述べた、最近院長が出席してきた「日本泌尿器科学会東部総会」です。東部というくらいなので、ほかに「日本泌尿器科学会中部総会」があります。ではもうひとつは「日本泌尿器科学会西部総会」かと思いきや、「西日本泌尿器科学会総会」だったりします。これは学会設立の歴史が異なるのですがここでは触れないでおきます。
これらの「東部」「中部」「西日本」。立ち位置としては「日本泌尿器科学会総会」の分科会、という感じです。では、「学生・研修医やまだ発表に慣れていない若いレジデントが積極的に発表する場」かというと、そういうチャンスは「地方会」と呼ばれる各都道府県など小さな地域で開催される会があります。ですので少しだけ「ものすごく注目されるようなビッグテーマの演題は出てこないが、一例報告よりは少し多くのデータを集積した研究が発表される」という学会です。なので、なかなか渋い演題が多いものの、若干盛り上がりが欠ける、といえなくもありません(強いて言えば、ですよ、もちろん・・・)。
しかしながらコロナ時代にさんざん味わった「オンラインのプレゼンだけで終わって各地域の先生方との交流ゼロ」ではない、"リアルな交流ができる数少ない場」として大変貴重な会です。東部総会は院長が 2003 年にはじめて「総会」という言葉のついた学会で発表した会なので、個人的にはこれからも続いてほしいと思います。
本ブログでは、そんな東部総会で院長がファシリテートしたセッションについて書こうと思ったのですが、現在日本シリーズ 阪神 x ソフトバンク を集中して観たい(現在 1-2 で負けています)ので今日はこのへんで。阪神逆転して〜(*´∀`*)
